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 や>厄払い
 男女別に一定の年齢を迎えると、厄年を迎えたとして神仏に厄難除けを願い出る風習のこと。
 本来、通過儀礼ともいえる、人生途上の区切りと考えると、子どもからオトナへ、結婚して子を持ち、一家の責任を負い、社会の重要な役目を担う、節目ごとに
舞台が回ってお役が改まる、「役年」を意味したといえます。そうした変わり目の時は、往々にして波乱に見舞われ、ストレスにさらされ、難儀することも少なくないので、災厄を恐れて厄除けに心を遣う習慣が今も廃れずに継承されてきています。女の33歳、男の42歳が「さんざん」、「しに」という語呂からイメージされる縁起の悪さを伴うものであってみれば、役を引き受けて飛躍するという前向きの心よりも、災難を逃れたいという気分の方へ傾く、世人の心理には無理からぬものがあります。
 厄年を迎えると、その年の初めには特に入念に無事を祈り願いを凝らします。前年には入り厄、後年には跳ね厄といって、前後3年にわたって身を慎むことも広く行われてきました。新しい役を引き受けて殻を破りながら成長していく。生きている間は修行中と仰せになる、金光大神の助かりの世界実現の上からいっても、災難と見えて実は信心のトレーニングであったと分かるように、自分育てのおかげを受けていきたいものです。

(了)